音楽用語 S,T
sempre e ben marcato
引き続いて(sempre) そして(e) 十分に(ben) marcato
sf,sfz (sforzato = sforzando)
スフォルツァート=スフォルザンド
s(強調) + forzato (大きな力を加える)
無理矢理強い力を加えられることで、状態が変化してしまうこと。自分の持つ力を最大限出すという行為を意味する。
※forzato(forzando) < sforzato(sforzando) < rinforzato(rinforzando)
の順にレベルが上がります。ちなみにrinforzatoは、補強、強化され、より安定した状態を意味する。sforzatoが音一つに作用するのに対し、rinforzatoは一つのフレーズに作用するという違いがある。
Smorzando
音の強さや速度を徐々に減少させる
sostenuto
下から支える意のsostenereが原形。語源はsubstinere。Sub(下の)という接頭詞が変化したものがsosですから、下から支えるというのがこの意味です。
上からしっかり押さえてというtenutoとはニュアンス的には逆の意味になります。誰かの後押しを受けるなんてときもsostenutoです。下から何かものをさせて
持ちながら歩く。こういった場合には慎重になり、緊張感のようなものが生まれます。したがって、注意深く進むテンポで、一つ一つの音を慎重に出していく
必要があります。
staccato
離れ離れにするという意味。いわゆる「短く切る」という意味はない。staccare(離す、分離させる)が原形。separateと同じように考えればよい。したがって、legatoでなければ(non legatoは)、全てstaccatoということもできます。このstaccatoをどのように表現するか。前の音とも後ろの音ともつなげない。これがstaccatoですから、staccatoだからといって、常に短く発音しなければならないわけではなく、時には音の長さが適度にあるstaccatoが存在してもいいのです。一つ一つの音を上から押さえるようにしっかり保ちながら、前の音とも後ろの音とも分離させる、tenuto staccatoなどがその例です。
stridently
やかましく、うるさくといった意味を持つ英単語
subito
すぐに、直ちに
tenuto
tenere(逃げないように引き止める、押さえておく 落ちないように動かないように上からしっかり手で押さえる などの意味)という動詞が原形。「梯子を支えてて!」なんていうときは、「梯子をテヌートしていて」と言います。笑いをこらえるのもテヌートといいます。テヌートには、「きちんと押さえて、ある一定の状態を保つようにする。何かが保持されること」という意味があります。演奏では、音を保持して音の長さをしっかり保ちながら弾くようにします。上から一つ一つの音をしっかり押さえて長さを保つのです。
tranquillo
イメージとしては、静かな日曜日の朝(ヨーロッパでの)。静かで、落ち着いていて、静寂な感じ。音量的に静かなことも大切ですが、それよりも心の状態が平安で迷いなく澄み切っているということが大切。心に響く美しい静寂。